潮騒

日記

クロワッサンで朝食を

f:id:yumewomiru:20161003213157j:image

 

クロワッサン(カスタード入り)を食べながら、「クロワッサンで朝食を」という映画を観た。

エストニアに住むアンヌは介護していた母を亡くした折に、知り合いからパリで家政婦をしないかと持ちかけられる。学生時代にフランス語を必死に勉強していた経験を持つアンヌは、パリに憧れを持っていた。しかし家政婦としてお世話する相手は、お金持ちで気難しいエストニア人の老婆フリーダ。朝食は必ず紅茶とパン屋のクロワッサン。しかしアンヌはスーパーで買ってきたぺしゃんこのクロワッサンを朝食として出してしまい、フリーダはアンヌの前でわざと紅茶をこぼしたり嫌味を言ったり。途方にくれるアンヌだったけど、パン屋で買って出したらフリーダは機嫌が良くなり次第にふたりの仲も良くなっていった。

面白い映画というほどのものでは無いし、物語の大きな揺れも感じない。かと言って、すごく退屈する映画でもない。映画が多くを語らない分、こちらが考えて感情を汲み取って観なくてはならないから少し大変。

アンヌが少しずつパリに馴染んでいく姿を見るのが楽しかった。だんだん髪の毛も整ってきて、ミニスカートやヒールを履いたり。エストニアでは室内で靴を脱ぐ習慣があると言って人に注意されても脱いでいたが、後半では脱いでいなかった。最後のシーン、フリーダにとってアンヌは無くてはならない存在になったんだなと思ったけど、いったいどうしてそこまで心を開くことができたのだろう。色々と不可解だけれど、出来の悪い映画だとはどうしても思えない。何だろう。この感じ。金持ちだが仲間に恵まれないフリーダは、自分にとって誰が必要なのかじっくり考えているようにも見えた。

 

f:id:yumewomiru:20161001193447j:image

カフェに出かける時。