潮騒

日記

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

無題

夜、テレビを消すと、辺りはこんなにも静寂に包まれているのかとびっくりする。いつもどれだけ音にまみれて生活しているのかがわかる。急な静寂に、耳が少しキンと痛む。風の音も、人の息遣いさえ聞こえない。わたし以外の世界がすべて消え去ってしまったか…

愛かもな

その人が言った言葉や物が、自分の生活の中で特別な意味を持ったり、キラキラして見えることがあって、わたしも誰かの生活の中に溶け込むあらゆる物や言葉をそこだけ周りが無くなっているような、白く浮き上がって見えるような、涙を誘うような、そんな特別…

自分の顔

雨が降って、外では猫同士が喧嘩している。母が剥くみかんの匂いが居間に漂い、皮の飛沫がテーブルに散る。 池田晶子の哲学エッセイを読んで色々と考えていたら頭が爆発しそうになった。考えることは楽しいけれど、考えることのない毎日はいかに楽か思い知る…

グラン・トリノ

昨日から天気が悪くなるということを聞いていたから、出かけようと思っていたけど中止にして、母が借りてきたクリント・イーストウッドの作品「グラン・トリノ」を観た。 グラン・トリノ [Blu-ray] 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ 発売日: 2010/…

金木犀と桜

微かに金木犀の匂いが漂うなか、気温は真夏並みで季節がぐちゃぐちゃ。空は高く感じて秋らしいのに入道雲があったり、母からは「桜が咲いてた」と写真が送られてきた。 このままだと、晴れてるのに雪が降るとかそんな現象も起きてくるかもしれない。異常だと…

アデル、ブルーは熱い色

ツイッターに悲しみしか感じなくなったから、離れてみることにした。アンインストールしただけで少しからだが軽くなった気がする。膨大な言葉の数に目や頭が追いつかない。視覚を酷使して、雰囲気だけで判断している。人の感情が唯一伝わってくるのは怒りだ…

見逃す

本屋で、斉藤孝 著の「孤独のチカラ」を立ち読みした。最近、自分は物凄く淋しい人間なのではないかと気を落としていたのだけど、孤独だからこそできることもあるし、孤独でいることはとても良いことなんだと思わせてくれた。改めてじっくり読みたい。本の力…

情報など

情報がわたしの中で猛スピードで過ぎる眺める余裕すらなく。かなしむことも、たのしむことも。 情報など要らない。何のためにあるのかわからない芸能ゴシップや事件の報告で頭は勝手に回転される。 情報の海に溺れて、すぐに顔をあげることができるけどわた…

傘もない

傘もささずに寄り添って歩く恋人たちの周りだけ雨が降っていないように見えた。 わたしの顔を好きだと言ってくれた人がいて、目が小さいと笑いながらもわたしを愛してくれた人がいて、詩が好きだと言ってくれた人がいて、会いたいと言ってくれた人がいて、実…

蝶の死骸

道端に葉っぱが落ちていると思ったら蝶の死骸で、何度か立ち止まって眺めたことがある。生きていることのしるしを無くした蝶はほんとうに植物みたいに羽根が風にゆられて淋しい。どうしてこんな道の上で死んでしまっているのだろう。花は道よりも高いところ…

映画の秋

台風を境に急に気温が低下して気持ちもなんとなく落ち着かないのだけど、秋はわたしが産まれた季節だし、一年のなかで頭の中がスッキリしてくるのは秋だ。読書の秋とかスポーツの秋とか、何かを始めるのに最適なのは頭の中の熱が少しずつ冷めていくからだと…

思い出

昨日はツイッターで知り合った人と伊豆・三津シーパラダイスに行った。 子どもにも大人にもくらげは人気だった。多分最後に行ったのは小学生ぐらいのとき。それ以来だから、もっと広いと思ってたのにあっという間に終わってしまった。 イルカショー。 イルカ…

痛み

感情がざらざらしていると感じて、ああそうだ、これがこころというものだった 見えないし、触れないのに、不思議と感じることができる 立体としてこころがわたしの中に存在する ひととのふれあいでささくれ立った皮膚を、ひととのふれあいで治癒させていく …