潮騒

日記

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

くちびるを失くす

くちびるがなかったらいいなと思うことがたまにある要らないことまでべらべらとしゃべる自分が嫌い口うるさく相手のきもちも考えずにあれこれしゃべる人からもくちびるを奪ってしまえば、少しは平和になると思うでも、こんな提案だって相手のきもちを考えず…

青い時間

アスファルトから跳ね返る熱を想像しただけで夏はもう始まっていて、あちこちに黒い虫が家の畳に棲みついている臑毛が少しずつ硬くなっていて、恋人がいないということは、臑毛と仲良く生活することでもあったまぁ、すぐに剃ってしまうけど街が海のなかにい…

代わり

すらすらと自分のきもちが言えてしまうのが恐ろしい インターネットでねいつかくちびるは縫合して塞いでしまうだろう もう塞がれているかもしれない言葉というか、わたしに本心がなくたって、生きていくのになんの問題もなくて、だれかに聞かれることもない…

カケラ

大好きなトマトとマヨネーズのサンドを食しつつ借りてきたDVDを観賞した。「カケラ」という映画。大学生のハルと、メディカルアーティストのリコが出会い、恋人になるっていう同性愛の映画なんだけど、いまいち映画としての力に欠けている部分もあったし、ハ…

レモン色

人がたくさん目の前を通過して光る1日の終わり、言葉を反芻してつらくなる夜好きな人は元気だろうかもうあまり人の目を見て喋れない完全な子どもに戻りたかった完璧でなくてもいい頭が冷めていて、人の言動ばかり気にして馬鹿になっている昨晩はとても寝つけ…

チカチカする虫

鈍い頭痛が朝から続いてぼーっとしながら映画を観て、昨晩の残りのオムライスを食べたあとに、涼しい風が入り込む暗い部屋のなかで眠りについて、弟が世帯調査に来た警官と話していたのが聞こえてきて、そこからまた眠りについて、起きたときにはパトカーの…

贅沢な骨

「贅沢な骨」という映画を観た鰻の骨が喉に刺さって痛いと訴えるミヤコに、贅沢な悩みだねと笑うサキコ。心に傷を負ったふたりと、新谷という一人の男性の交流が描かれている映画。サキコが自分の影を踏みたくてアパートの屋上で影踏みをしてるシーンとか、…

将来とか、貯金とか、何も気にする必要がなくて毎日が新しくて、でもちょっぴりつまらなかったあの頃わたしは作り物だよ泣けばいいよね

流出

死を想像したくない けれども身近に死はあるのであって、通夜の案内板が道の角にあったりして、白と黒なんて普段目にしていても、組み合わさるだけでああこれは死なのだなと思わされてしまう ニュースでは毎日死の情報がお届けされる。毎日欠かさずご丁寧に …