潮騒

日記

2020-01-01から1年間の記事一覧

10/20

本屋で「死にたいけどトッポッキは食べたい」を立ち読みした。気分変調性障害を抱える著者による治療記録のエッセイ本。ページをめくっていくと、これは私のことなのではないのか?と思い、少し泣きそうになるのをこらえながら読んだ。明るくいられる(演じら…

8/28

夏が近づくにつれ手帳は白紙の日が増えた。何も書くことがないわけではないが、書く気力が無い。世間では色んなことが起こりすぎて、整理して書き起こすことができない。殺人的な日射が言葉も心も乾かしていくようで、ただただそれをじっと感じているしかな…

7/22

今朝の夢。男性とマクドナルドに行った。私は外で待つことになった。何がほしい?と聞かれたから私は店のガラス越しに「こぉうら」と、読唇術ができる彼に向かって口だけを動かして答えた。しばらく待つと男性はペプシコーラのペットボトルを持って店から出…

7/16

7月に入っても生活は変わらず単調な毎日。感染予防をして、休日はしっかり家にこもり(超インドアだから負担はない)、たまに出かけても県外に行かないように範囲を狭くして、いつか絶対終わるだろうと信じて。マスクをする以外で負担を感じることは最初の頃…

6/1

6月になった。5月なんていつ来たんだ?というくらい4月よりスピードが速かった。単に私の生活がものすごく単調で生産性の乏しいものだったからかもしれないけれど。緊急事態宣言が解除されて、美術館に出かけられたことは嬉しかった。けれど、人に近づかない…

5/9

宵闇が近づく。窓は少し明るく水色だった。水色の光りだけがぼんやりと視界に映って、部屋は暗く、私は横たわって疲れた体をやすめていた。毛布のやわらかさで安心する。10何年も前の、中学生だった頃の自分の感覚が現在の自分とぴったり合わさって蘇るよう…

5/6

帰り道。夜。誰もいない道でマスクを外した。清々しくて泣きそうになった。ツツジが花びらをいっぱいに広げて咲いている。白いのと、ピンク色の。自動販売機の眩しさに惹かれてアセロラジュースを買った。100円。キャップを開けて飲んだ。これも久しぶりにし…

5/4

埃かぶって地層のように積み重なった本たちをまるごと掘り出して、ぼろぼろになったアルバムや教科書なんかをまた奥に仕舞ったりした。記憶も積み重なって沈んでいた色んなことが様々に蘇ってきて邪魔くさかった。覚えてるものなんだなって。普段は意識しな…

4/24

風が強すぎる。朝はひんやりとして、昼は暖かく、夜になるとまたひんやりする。辺りは次第に群青色に染まる。音楽を鳴らす。誰かが亡くなっても身に迫ってる実感が無い。実感が無いのにひたすら予防して、働く以外はひたすら家に居なくてはいけない。この行…

4/21

Amazonプライムビデオで映画「愛を読むひと」を観た。ハンナ役のケイト・ウィンスレットの裸がとても美しくて見惚れた。原作の「朗読者」を読んでいたから大体の内容は知っていたけれど、やはりこういう問題は簡単に自分のなかで答えがでない。犯罪、愛、人…

4/18

どこまでが私の身体。どこまでも伸びているように見えるけど、何かのリボンで、ロープで、縛られている。ここに居なさいと。体と空気の境界線を決めるあなたの存在。ここに居ることの悲しさと温かさで景色は色づく。雨が降っている。光りで窓が白くなる。朝…

4/10

窓を開けると春夜の風が切なく、特定できない日付けのかすかな記憶を辿った。官能的なジャスミンの香りが入り込み家中を満たしている。どうにもできない。どうにもならない。

1/23

時間を無駄にしているという感覚はこころを萎ませる。子どもの頃は、時間なんて無限にあると本気で思っていたし、親が死ぬなんて考えもしなかったし、ぼぉっとしてるとあっという間に時間は過ぎていく。何がしたいんだっけ。最初から無いのかもしれない。 そ…

1/7

「優しさは体力がいる」という言葉を目にして、その通りかもしれないと思った。焦燥感や虚無感や倦怠感は人の心の体力を侵食して無にしてしまう。普段は優しい気持ちを持っていても、体力が無になっていたら何もできない。その日常の些細なことで、「自分は…

1/5

年が明けてしまっても、もうわたしの中に日付けなんてものは無くてずっと地続きの日々。カレンダーを埋めても、何も埋まらないものは確かにあるってもっと早く知りたかった。永遠にこんな状態のような気がして寒気がして、彼との電話も早々と切った。まった…