潮騒

日記

泡ぶく


自己の存在意義や証明やそんなことを考えない日々を送り続けている人がいるならその人はきっと幸福な人だ。
幸福感は感覚が鈍っているときに発生する薬みたいなものだと思うから、わたしはその薬を服用して日々に浸かっている。
でも、頭のなかで時々現れる。
そういった思考、存在のことについて。
泡ぶくみたいに、浮き上がって弾けて消えてゆくくらい些細なことなのに、それでも時々考える。
解決することはないかもしれないけど、解決してほしいとも思わないことだから良い。
そんなこと考えなくても生きていけるんだろうけど、少しくらいの憂鬱は持ち合わせていないと人間を忘れそうだ。