潮騒

日記

11/21

 

冬の冷気が身体の芯にまで浸食してきた朝、懐かしい匂いと光りとともに10年ぐらい前にタイムスリップしたかのような感覚に陥った。この時間や日々を何度も繰り返して、同じようなまどろみが襲う。10年前に何をしていたかという記憶はそれほど無いのに、感覚だけはたしかで細胞に記憶が宿っていることがわかる。詩集を買って、薬局にも寄って、バイト以外では買い物をしているときだけ社会とつながれているように思う。陽の色が濃くて、木に実ったみかんの色が深いオレンジに染まっていた。手をのばして触れてみたかったけど、届かなかった。他人の家だし。コンビニに行こうと歩いていると道端に小さくて真っ赤な実がたくさんなった木を見つけた。これはなんという実なんだろう。血みたいに赤かった。

 

f:id:yumewomiru:20181121170838j:plain

 

きれいで見とれた。昨日よりだいぶ調子が戻りつつある。