数年前に書いた自作の詩のようなもの3点。
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『結露』
街にも空にも海にも
どこにも行けない言葉たちは、
朝靄を吸い込んだ呼吸器のなかで結露して、静かにくちびるを濡らしている
『眠り』
だれもひろわない亡骸を
そっとわたしだけがもっていたから
呼吸で静まる夜にここで
いつものお別れをしましょう
朝に続く口に花を挿して
懐かしさでずっとねむりたい
『月下美人』
禍々しい茎
ひっそりとしおれて
はっきりと白い花
わたしを うらまないで
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なんとなく見せたくなっただけ。