潮騒

日記

10/14

 

昨日のこと。デート日だけどすることがなかったから地元の美術館で開催されている展示会に行った。小雨が降り、辺りは金木犀の甘い香りが漂っていて息をいっぱい吸い込んだ。傘に降る雨音が心地いい。殺人的な暑さだった夏とは違って今日は気温も空気も秋らしかった。季節の境目ってどこなんだろう。今は暦の上では絶対に秋なのに、「秋らしい」という表現しかできない。私の家の周りでは金木犀の香りがしない。スタンプカードがたまっているから1回無料になるのに持ってくるのを忘れてしまった。若干の後悔をしつつチケットを購入。中に入ると人だかりができていて、絵画のガイドらしき男性が人だかりの前で絵や、時代の背景の説明をしていた。私と彼が歩く順序をその人たちが移動してきて通路を阻んだりしてきたから私たちもその中に混じって話を聞くしかない状況になった。古代ローマの建造物や風景の絵が展示してあった。歴史のことはよくわからないけれど、これらの美術品を後世に残そうと努力してきた人たちのことを思った。それを現代の私たちが観ていることも奇跡的な時間の連続だ。

会場を出て、カフェで休憩した。私はアイスクリーム、彼は抹茶のホイップシェイクを注文した。景色がひらけた窓側に座ると、池と木々の緑が見渡せる。池のなかは真っ白な鯉が優雅に泳いでいた。空は鈍色。静かな空気のなか、近くに座っていたおばさん2人がバジルと何々を混ぜるとおいしいだとか料理の話をしていた。アイスクリームがゆっくり溶けていった。彼は半袖を着ていたのにシェイクなんか注文して寒くなかったのだろうか。おいしそうに飲んでいたから何も聞かなかったけど。

美術館のフリーペーパーのコーナーにポストカード風のチラシが置いてあったのでもらった。とてもきれいな作品だと思った。伴野佳代子の展示会に行ってみたい。

 

 

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