潮騒

日記

レモン色


人がたくさん目の前を通過して光る
1日の終わり、言葉を反芻してつらくなる夜
好きな人は元気だろうか
もうあまり人の目を見て喋れない
完全な子どもに戻りたかった
完璧でなくてもいい
頭が冷めていて、人の言動ばかり気にして馬鹿になっている
昨晩はとても寝つけなかった
それでも5時間は寝た

駅の地下道、視覚障害の人がオカリナを吹いていた   白い杖があったから
あの人に、通り過ぎていく人は見えていただろうか
あそこに立ち止まってる人もいますよって教えてあげたかったな

電車内、お菓子ばかり食べて独り言をつぶやいてる人、ドアにべったり寄りかかってにやにやしながら外を眺めてる人、それをまったく無視してる人たち、
何もかもちぐはぐで、そんなちぐはぐが同じ電車に乗って家に帰ることを考えると偶然というものは恐ろしく単純に日常に横たえている
わたしは、レモン色のアパートを見ていた。いつかあんなかわいいアパートに住めたらいいと思った