潮騒

日記

5/9

 

宵闇が近づく。窓は少し明るく水色だった。水色の光りだけがぼんやりと視界に映って、部屋は暗く、私は横たわって疲れた体をやすめていた。毛布のやわらかさで安心する。10何年も前の、中学生だった頃の自分の感覚が現在の自分とぴったり合わさって蘇るような心地がしていた。引きこもり生活をしていた頃の自分。人間が嫌で何もかも塞いでいた自分。大人になんかなれない。現実みたいな夢を見た。鈍く頭痛がして体が重くなった。雨が降るのかもしれないと思った。