潮騒

日記

7/27

 

最近の楽しみは、「セブンルール」という番組を観ること。

毎回様々な職業に就いてる女性たちが登場し、自分に課している7つのルールを紹介していく番組。録画したものをそのままにして観るのを忘れていた、校閲の仕事をしている人の回を観た。牟田郁子さん。

今回に限らず、この番組に登場する女性たちはとてもプロ意識が高く、誇りを持っていて、手をいっさい抜かず、とても丁寧。

自分にはまったくと言っていいほど抜け落ちているものをすべて持っている。

与えられた幸せではなく、自分自身で自分のちからで獲得している。

やりたいと思ったことを曲げずに、覚悟を持って、まっすぐ叶えている。そういう人は外見だけではなく、内側から光る。

 

わたしは20歳になってから今までの5年間、私生活は堕落して(バイトはしているけど)、行動力もなく、自分を否定して、人からの視線を逃れようとただそれだけに執着してきた。やりたいことも叶えたい夢もなくて、それでも刻一刻と時間は過ぎていき、いつの間にか同級生は結婚して子どもを産んでいた。他人がどうではなく、自分がどうしたいかなのにどうしたいのかすら分からなくなった。他人との交流を極力避けてきた。

でも、やっぱり何も変わらなかった。変わらないということは、現状維持しているのではなくて、本当は後ろに下がっていっていることと同じなんだと気づいた。

心が退化するんだ。何もかもがダメに見えて、自分だけではなく、好きな人にすら憎しみを持つようになってしまう。そんな自分にはなりたくなかったのに、5年間で得られたものの大半はそういう感情と自分だった。

この前、年子の弟が「本当に欲しいものはお金ではなくて、自信なんだと思った」と冗談っぽく言っていたけれど、あれは本心なんだろうなと思う。

お金があるに越したことはないけど、めちゃくちゃたくさん欲しいけど、本当に楽しい人生ってそれだけじゃないなって、わたしと弟はなんとなく分かっている。

 

セブンルールを観るのは、自分とかけ離れた人の話を聞きたいからだ。男性ではなくて、頑張って働いている女性を見たかった。希望が見える気がして。

カフェオレ色の淡いフィルターがかかった映像は、その人なりの苦しみも映し出している。

こういう番組を観ると、日常に張りつく時間の色が変わって見える。

少しでもいいから進んでいきたい。前を向いていきたい。